この道の果てまで

山下忠彦

シンガーソングライター、俳優、ラジオパーソナリティとしてご活躍中の山下忠彦氏の、コラム『この道の果てまで』『山下忠彦LIVE!太陽にあたる場所』FM845毎週月曜日13:00〜。『夕暮れエンタテイメント』FMハイホー81.4毎週火曜日18:00〜。『奈良町チャンネル』奈良どっとFM78.4毎週水曜日21:00〜。『ちさとシアター』隔週木曜日18:00〜。ONAIR中。

「8月のつぶやき」

第96回

2014.8.15更新

「8月のつぶやき」



今年の夏は

肝心な時に台風や災害で

毎年楽しみにしていた夏祭りや

花火も延期中止になり

まあ何とも個人的には残念な夏でした・・・。



そんな夏に一人ぼ~っと考えていた事を

淡々と聴いて頂こうかと。

まあ

終戦記念日やお盆や弟の命日もあり

改めて自分の生き方や

これからの心構えなどをぶつぶつと

思い直してみました。



なかなか楽にならない生活



毎月金欠の生活の中で…



人は一生遊べるお金が手に入れば
仕事はしなくなるのか?

幸せになれるのか?

例えばプロ野球の一流選手は何億というお金を貰ってる。

羨ましい・・・



でもそれは一握り。

少年野球から、中学や高校野球で甲子園を目指し

野球だけに人生を注いで一生懸命トレーニングの毎日の選手も

スター選手やレギュラーになれず

ベンチにさえ入れず

選手生命を終える人達もいる。



それでも野球が好きだから

気力体力の限界までやり続けようとする。


カーレーサーも何億というお金を貰っても貰えなくても
その危険な仕事を止めようとは思わない

何故なら
それが生き甲斐だから

生き甲斐はお金では買えない。


生き甲斐とは

自分の命を輝かせる

充実させるもの。
お金で充実は得られないから

お金はお金
あるに越したこと無い

でもやはり
お金では買えない
命の輝く天命使命

やはり好きだから続けたい
心から楽しめる事をしたいから
お金があろうと無かろうと
やりたいからやる


誰もが同じ夢を目指し
ほとんどの人が夢叶わず消えてゆく

一瞬でもその夢見る世界で輝く日が来ると信じて・・・。



自分はシンガーソングライターで役者


でも
歌は誰でも歌える
ギターは誰でも弾ける

演技は誰でも出来る

でもそれが人気があり
世の中に
人々に
必要とされなければ職業として成り立たない。

人並みより上手く
一般の人達よりも抜きん出てるから
それが職業となり
才能(タレント)として認められるのだろう。

でも逆に下手でも
人気があり世の中に必要とされる個性があれば
今の日本の芸能界では
時として職業として成り立つのも不思議。

例えそれが一時のものでも。



無数の数えきれない人々の
それぞれの生き方、職業があり人生がある

この世に生まれて来て寿命を迎えるまでに
自分に与えられた自分の人生を送る。

自分は自分にしかない
オンリーワンの人生を

自分が舵取り
責任持ち
自分の人生を描いて耐えて
生き抜き全うしなければ

この世に生まれて来た意味がない。



そんな一生懸命な姿を見て

人々は応援してくれる。

でも

人は人に楽をさせる為に応援してるのじゃない

有名にならせてお金持ちにさせて
でかい態度取ってスター気取りにさせる為に応援するのじゃない

その人の持ってるものが素晴らしいと感動や同意するもの
共感するものがあるから
応援したくなるし
成功してほしいと思う。

その人の持ってるものに個人的楽しみがあり応援する人
その人の持ってるものを
もっと世の中に知ってもらいたいとの思いで応援する人

ただ個人的に好きで側に居たいから応援する人

いずれにせよ演者は
そこまで人々を魅了しなければ。

やはり一般人ではない
非凡な所に才能を感じ
魅力を感じ、夢を見、夢を託し
人々は魅了されなければ
お金を払って見たいとも思わないし
応援しようとも思わない。



例えば

お店をやるばあい
まず看板や入り口や門構えのイメージが良くないと 

人は入ってこない

しかし表ばかり綺麗に着飾っても中味が残念じゃ
流行らないし離れていく

芸能をやる人間もそうである

やはり見た目から芸能人と見て貰える見た目を心がけ
魅了しなければ。

しかし見た目だけの芸能人は沢山いる

見た目でつられて入って来た人も
中味がなく去って行く前に
せっかく入って来た人を後悔させない事をやれば
人は又来てくれる。

見た目は大事
何よりもまず大事

でも
見た目以上に負けない中味を磨き
素晴らしくならなければ

なって行ければ・・・。


常に成長を心がけていれば
皆さんにも育てていただける。

それが芸に携わる人間が常に努力しなければならない事。

だけど

芸術作品を見てもらうのと
お金の商売は又本来別のもの。

芸術の追求はお金の為ではないし関係ない。

それを見て聞いて
感動や何かを感じて 共感して貰いたくて
芸術家は日々作品を発する

プロなんだからといって
全てがお金に繋がってな
儲けてな駄目な訳ではない。


それはそれ、これはこれ。


お金目的な芸術は
根本から商業ベースになり
自由な発想より
今何が売れるか、求められるかを中心に考え
その人がもつアートな世界観は二の次になり
その人の感性では無いものが出来てしまっても仕方ない。


それが良い事か悪い事かは別にして
まあ何にせよ
人間は食べて行かなければならない。

どうせ食べるなら
自分の好きな得意とするもので
楽しく生きて行きたい。

しかし
自分の聖域をもお金による苦痛を伴うものに

してしまう場合もある。



なんにせよ、楽な仕事は無いという

だからといって
仕事ってのは全部辛い物か?

そうではないと思う。

決して楽ではないが
やる事の楽しみはある。

生きて行く上でのしんどさ辛さはあれど
仕事に生き甲斐や充実していれば
苦しいしんどい仕事も楽しくこなして行ける

そのしんどさを克服する喜びもあり
超えた時に自分の成長にもなっている。



自分は特別な人間と思い込み
その特別な人間の自分が
何故こんな事してるのか
何故こんな所に居るのか
何故こんな....

思い出したらキリがない。

自分を買いかぶりすぎで
自分に自惚れすぎ。

そこにいるのは
今までの自分の努力の足りなさによる
怠慢による結果。

思い切りもなくただ日常に流されてきた結果。

そんな中だから
ただ
今日も目覚めた事

五体満足健康で居られる事

それだけで幸せ

そんな当たり前を当たり前と見過ごし
感謝を忘れてはならない・・・





話はあっちやこっちに飛びまくって

なんら脈絡はなさそうですが

プールにも行けず

海に行っては大雨の

悶々と仕事をこなす中

淋しく過ぎて行く8月に思った

つぶやきでした。