うれしがり日記

GONG

リシーヴ魂隊の関西地区総長のGONGさんのコラム。『ヤマハ携帯サイト「ケータイクリエイターズ広場(Kクリ)」にて3つのレギュラーコーナーを展開中。あらゆるジャンルに興味を持つ趣味人間。特に収集欲、物欲が強い。広く浅い知識を誇るオタクになり切れないオタク。』とご本人。楽しいコラム間違いないです。

『カッコいい とは?』


「趣味はサーフィンです。」
「趣味はドライブです。」
「趣味は鉄道です。」
「趣味はフィギュア収集です。」

さてみなさんはどのような印象を持たれますでしょうか?

というわけで今回は「趣味のイメージ」「趣味のカッコ良さ」
について考えてみたいと思います。

世の中には実に様々なジャンルの「趣味」が存在します。
ハマり方のレベルの差こそあれど、そのジャンルを選ぶ
理由は皆おそらくひとつ。「好きだから」に他ならないと
思われます。

にもかかわらず、
そのジャンルが放つ「イメージ」というのはなぜか
それぞれ違うんですよね。

「趣味はサーフィンです。」って言うと、これは間違いなく
カッコいいですよね。男性なら女性にモテそうな趣味
ですね。

でも「女性にモテるから」という理由だけでサーフィンを
続けられる人が果たしてそうそう居るでしょうか?

キッカケとしては大いにあると思います。でもやっぱり
スポーツですから難しいですし、ボードやスーツ揃えたり
するのも安くないし、続けていくのって大変だと思うん
ですよね。とてもファッションでは出来ないと思うわけ
ですよ。

それはやっぱりサーフィンというものの魅力に憑りつか
れたからだと思うのです。
たとえ最初はモテたくて始めたとしても、やってみたら
面白くなってハマっていったということもあると思うん
です。

一方、
「趣味はフィギュア収集です。」
いわゆるヲタクさんですよね。リュック背負って紙袋持って
チェックのシャツをGパンの中に入れて着ているイメージ
ですよね。(筆者の偏見が多分に含まれています)

とても女の子にモテたくて始める趣味には思えません。

多分それは当人達も自覚はしてるんだと思います。
それでも続ける理由はまったく同じ。
「好きだから。面白いから」これに尽きます。

同じ気持ちでやっていることなのに、どうして外からの
イメージがこうも変わってしまうのでしょうか?

色々考えてみたいと思うのですが、筆者が男であり
ますのでとりあえず男性目線で考えてみましょう。

では世の中でカッコイイ(と、一般的にされている)
趣味とはどんなものでしょうか?

まずスポーツ。これは非常に多いですね。
サッカー(フットサル)、バスケット(3on3)、
マリンスポーツにウインタースポーツ。
これらは間違いなくカッコイイし、健康的ですね。

「乗馬」なんて言ったらもうただそれだけで
尊敬の眼差しを浴びることウケアイです。

ただ面白いのはスポーツの中にも色々なイメージが
あって、格闘技や武道などは、僕は絶対的にカッコイイ!
と思うのですけど、世の中一般的には男くさいというか
重々しいというか、そういう雰囲気を敬遠する人が
少なくないようです。

あと知的なもの、これもモテますね。
(だんだん視点がズレてきましたが)
歴史が好き、とか、英会話とか、読書とか。
ただコレは一歩間違えばヲタクの領域に入っていき
ますので(笑)注意が必要です。

同じ知識系でもパソコンとか言うと悲しいかなこれは
ほとんどがヲタクカテゴリに行ってしまいます。

音楽、これは難しいところです。
ミュージシャンは基本的にカッコいいと思うんですけど、
例えばヴォーカリストとギタリストとベーシストでは
微妙にイメージが違ってきますし、
クラシックなのかジャズなのかロックなのか、はたまた
破壊的パンクなのか、によっても全然変わってきます。

鑑賞趣味にしても愛好するアーティストによって
カッコいいだのダサいだのということも言われますが
これは全くもってj不毛な議論だと思いますね。

お金のかかる趣味は尊敬される傾向があります。
車いじりが好きだとか、車集めちゃったりする人とかは
スゲー!ってなりますよね。

Zippoのコレクションとか腕時計のコレクションとかも
そうですね。
以前、SWATCHを集めるのが趣味という方の
コレクションを拝見したことがあるのですが、
すごかったです。眩暈しそうでした。

一方、切手収集なんてのは暗いイメージを持たれ
ますね。あれも結構お金かかるんですけどね。
腑に落ちません。(笑)

そんなわけで、

その趣味がカッコいいか悪いか、のポイントがいくつか
あることに気がつきました。

1.健康的か否か
これは言い換えれば「明るいか暗いか」とも言えます。

2.知的か否か
頭を使う趣味と、どちらかと言えば本能的に動く趣味が
あります。

趣味が囲碁・将棋ですとか言うと、ちょっと知的に感じられ
ますね。チェスなんて言ったらもー英国紳士です。

本能的趣味とは、例えば金銭的欲求(ギャンブル)とか、
性的欲求(アイドルヲタク等)がこれに該当します。

でもそうなると酒やグルメなんかはどうなんだ?とか
株はどっちなんだ?って話しになって難しいところです。

3.難易度が高いか低いか
誰でも出来そうなものと、高等技術や忍耐を要するものに
分けることが出来ます。

4.大人向きか子供向きか
しかし必ずしも子供っぽいからと言ってイメージが悪いかと
いうとそうとも言い切れないのでこれまた難しいところです。

もちろん全てがこれらの基準で「カッコ良い」「悪い」に分け
られるわけではなく、趣味人の最大の敵「偏見」なんて
ものも絡んできたりするわけです。


ただ、実際にのめり込んでいる本人にはこんなのは
どーでもいい話しであって(ミもフタもないですが)
好きでやっていることなので、他人にどう見られようが
関係ないことなのです。

じゃあなぜこんな話しを書いたのか?

僕は1人の趣味人として、全ての趣味人を応援したい
のです。
全てのジャンルの趣味にスポットライトが当たって
欲しいのです。


では、そんな僕が考える「カッコ良さ」とは何か?

それは「突き抜けること」だと思います。

どんなに暗いとされていても、ダサいとされていても、
極めればどんな趣味でも僕は「カッコいい」と思うのです。

例えば経済アナリストの森永卓郎さん。
氏は様々なノベルティやいわゆる食玩などを集めるのが
趣味だそうで、上の基準で言えば「カッコわるい」方の
趣味に分けられるのでしょう。

しかし、テレビで観た氏のコレクションは壮絶の一言!
とても一朝一夕に成しえられるものではばく、
相当な思い入れが無ければとてもあそこまでは出来ません。

僕はすごくカッコいいと思いました。

むしろ逆に外面を気にした趣味はカッコ悪いと思います。
やたら自慢したり知識をひけらかしたりとか、そういうの
には引きます。

知識というのは常に自分の中に蓄えておいて、
求められれば表に出せばいいものだと思います。

そういえば、人間は知識を増やすことで快感を得る
生き物なんですってね。
(確かトリビアの泉かなんかで言ってました。(笑))
僕もそうだと思います。

好きなことについて研究し知識を得ることはこの上ない
歓びであり、それこそが趣味の醍醐味だと思うのです。

そしてもう一つ言いたいこととしましては、

世の中には「無趣味」な方というのが案外たくさん
おられるんですね。

自分みたいな人間からすると何でだろ?って思うん
ですが、実際に「なかなか趣味が見つからない」という
人がいらっしゃるのも事実です。

それはそれで個性でありますし、良くないこととも言え
ないので「それではダメです!見つけて下さい!」とは
言えないのですが・・・

以前、「好きなものがある」というのはひとつの才能である、
と書きました。今でもやはりそう思います。

そして、これは幸運なことなんだよな、と感じます。


全ての趣味人が明るく健康的に趣味に打ち込めて、
そして自分の専門外の愛好家のことも理解し合い、
お互いのこだわりに敬意を払い合えるような、

そんな世の中になると楽しいだろうなぁ。と
妄想してみたりする、そんな今日このごろです。