うれしがり日記

GONG

リシーヴ魂隊の関西地区総長のGONGさんのコラム。『ヤマハ携帯サイト「ケータイクリエイターズ広場(Kクリ)」にて3つのレギュラーコーナーを展開中。あらゆるジャンルに興味を持つ趣味人間。特に収集欲、物欲が強い。広く浅い知識を誇るオタクになり切れないオタク。』とご本人。楽しいコラム間違いないです。

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『一国一城の主』

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1年くらい前になるでしょうか。近所に小さなパン屋
さんがオープンしました。パン好きな自分はもちろん、
すぐに行ってみました。
女性のオーナーが1人で焼いて販売しているそうなの
ですが、
上品で温かみのある店内、外にはチョーク書きの黒板看板。
たった1人の店員さん(どうやらオーナーの姪っ子さんだ
そうなのですが)にも、ちゃんとした可愛らしい制服を
着せていまして、とてもこだわりの感じられるお店でした。
何よりも、肝心の商品。良く言えば素朴な、悪く言えば
地味でスタンダードなパンがほとんどでした。
最近の手作りパン屋と言えば、なにかとクリームを盛っ
たり色んなものを挟んだり塗ったり。「ケーキかこれは?」
と思うようなハデな商品が多いように思います。
確かにそういう商品は目を惹くし、僕もキライではあり
ません。商売としてはおそらく正解だと思います。
でもこのお店ではあえてそれをしていませんでした。
そして感心したのは、その素朴で平凡なパン達がカゴに
どかどかっと積まれているのではなく、まるで貴金属店
のショーケースの中の宝石のように丁寧に等間隔に並べ
られていることでした。
これを見た時、ここのオーナーさんは商売としてよりも
「こういうお店を作りたい」というハッキリとした
ビジョンがあってこの店を出したんだろうなぁ、と思っ
たのでした。

僕は昔から「店を持つ」ということに対してぼんやりと
した夢を持っていました。自分が好きで選んだ商品たちに
囲まれて過ごす生活に憧れていました。
同時に若い頃は「馴染みの店を持つ」ということにも
憧れました。単純にカッコイイと思ったからです。
後者の夢はいつの間にか叶っていました。
店の戸をくぐった瞬間に「おー!いらっしゃい!」と
親しみを込めて言って貰えるのは本当に嬉しいものです。

そして気が付けば僕の周りには、自分の「城」を持って
らっしゃる方がたくさん居ました。

以前リシーヴブログの方にも書かせて頂きましたが、
東京・高円寺にある「呑気放亭」という居酒屋を経営
する道端さん。
その昔、同名の居酒屋が中央線ガード下にあり、道端
さんはその店のシェフでした。しかし6年前に閉店する
ことになり、独立を決意した道端さんがオーナーとして
「呑気放亭」の看板を引き継ぐことになったのでした。
味、人情、そして「高円寺」という土地は、道端さんが
ずっとこだわってきたキーワードです。

「味にこだわる」と言えば・・・
京都の居酒屋「和知」さん。僕が黒糖焼酎の勉強をして
いく中で出会ったお店なのですが、オーナーの島津さん
という方が無類の奄美・沖縄好きの方でして、南国と酒と
料理へのこだわりはもうハンパではなくスゴいのです。
奄美の郷土料理「鶏飯」などは、本家奄美を凌ぐ美味さ
なのではないかと思っています。
島津さん自身は直接南国との血縁は無いそうなのですが、
そんな方が奄美を愛して下さるというのは嬉しいことです。

南国と言えば・・・
当コラムにくどいほど登場する鹿児島県喜界島。その喜
界島にライブハウス「サバニ」をオープンさせた栄さん。
行ってみて驚いたのはその広さ。なにせ元がパチンコ屋の
建物でしたから、ライブ「ハウス」というよりは「ホール」
のような大きさです。
音響もすごく充実しているのですが、栄さん曰く「普通
のライブハウスというものがどういうものかよく知らな
かったので、音響屋さんに相談して言われるままにやっ
たらこうなった」のだそうな(笑)
そんな栄さんを動かしたものは「島に音楽文化を」という
熱い想いでした。その想いに「dokidoki」という若い
兄弟が感化され、そして店には続々と大物アーティストが
訪れるようになり、やがて喜界島の、いや奄美の音楽の
中心地となりつつあるのでした。

「音楽の中心地」と言えば・・・
加古川市にある「つくしの子」というお店。智美さんと
いう奥様がお母様と営業してらっしゃるこのお店は実は
本来お好み焼き&喫茶のお店なのでした。
が、喜界島に縁があったことから、dokidokiのライブを
店内で行ったことがキッカケとなり、加古川を拠点に活動
するミュージシャンが続々と訪れるようになり、加古川の
音楽発信地「ライブハウスつくしの子」としての顔も
持つようになりました。

「ライブハウス」と言えば・・・
大阪・南船場にある「ペーニャ」というライブハウス。
ここのオーナーである大作さんは、熱烈な音楽好きが
高じてお店を作ったわけですが、
大作さん自身も実力派ミュージシャンであり、自分の
お店で演奏もするという、実に効率的な(笑)活動を
されていらっしゃいます。まさに趣味と実益、大作さん
の人生そのものという感じのお店です。

「趣味と実益」と言えば・・・
以前「エージ&テツ」のマネージャーをされていた小山
さんという方。エージ&テツ解散後は代々木で音楽スタ
ジオを経営されていたのですが、
その傍ら趣味でギターリペアを楽しんでいらっしゃいました。
どこからか中古ギターを安く仕入れては見事に蘇らせ、
スタジオの事務所に飾っていたのだそうですが、それを
見たスタジオ利用者のミュージシャン達から「譲ってく
れないか」と頼まれるようになりました。
しかもその仕事っぷりの良さに「いっそ値段つけて売れ
ばいいんじゃない?」と言われるようになり、ついには
スタジオのあるビルの一角に中古ギターショップ「グラ
スホッパー・ギターズ」をオープンするに至ったのでした。

他にも・・・
例えばリシーヴ関係の方の中にも、まるでライブハウスか
音楽スタジオのような理髪店「古川理髪院」を作られた
古川さんや、
祇園に女手ひとつで「Pickup」というお店を作り、京都の
代表的なライブハウスにまで育てあげた佐々木慶子さんなど、
ご自身の「城」をかまえてらっしゃる方がたくさんいらっ
しゃいます。

もちろん苦労も多いはずです。僕ら外部の人間が知る
ことの出来ないご苦労もたくさんあったことでしょう。
しかし、いや、だからこそ、夢と情熱とこだわりを持って
店を守ってらっしゃる方々皆さんに共通していることは、
とにかく輝いているということ。
もう僕なんかからしたら眩しくて直視出来ない程、輝いて
いらっしゃいます。
彼らを見ていると、若いころに抱いていたものとはまた
別のカタチで、店を持つということへの憧れが自分の中に
沸いてくるのを感じます。


さてさて、もしも僕が店を出すとしたら、何の店にしま
しょうか。やりたいことが、実は2つあります。
1つは、中古パソコンショップ。古いパソコンを磨いて
メンテして、「パソコンやりたいけど、新品は高くて買
えないよ」という人に使ってもらうのです。
で、たまにいいのが入ったら自分で使っちゃったりして
ね(笑)
実はかなり本気で将来「古物商」の免許を取りたいと思っ
ているのですよ。
動機は至って不純で(笑)古物商の免許を持っていると
いわゆる「せり」に参加できるのです。そこでは家電製品
などの商品が格安で手に入るんだそうですね。夢のような
世界です。

で、もう1つは、駄菓子屋。
10円20円の品物で生計を立てるっていうのがどんな
ものなのか、すごく興味があります。もちろん駄菓子好き
ですしね。(笑)
歳を取ったらガキンチョ相手にのんびり商売するっていう
のはいいと思いますね。

いっそ両方やりますか!駄菓子も置いてる中古パソコン屋。
子供相手にパソコン教室なんかもやったりしてね。

いいと思いませんか?!僕だけ?(笑)
いやー、夢が膨らみますわ。

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第62回『指先は世界を変えるか?』

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