電気ぶたナマズ

hebi* (ナ マ 田 あ す か)

独特の切り口、独特の表現、独特の世界観!しかし読み終わってからジワっと「なるほど。。」リシーヴ連載当初から人気大爆発の『ナマ田あすか』さんのコラム。正体不明の読む快感に中毒者続出!? 『あすかワールド』あなたもそっと、覗いてみませんか??病み付きになります。

【聞こえるように言うチキン】

第92回

2013.10.15更新

 会話の途中から、不自然にトゲトゲしく声が大きくなる人がいる。

よく聞いていると、今いる店への批判であったり店員への文句、

つまり近くにいる人への好意的ではない一方的意見なのである。

直接本人に言えばいいものを、思えばこの人はいつも間接的に

聞かそうとする。

 直接にはニコニコと差し障りのない態度であり、万一

直に批判的な意見や単なる文句なりを垂れ流す場合は

人を笠に着た言い方をするのだ。たとえば「私はいいけど、

○○さんに謝って下さい!」というような言い方だ。

私は実際に傘に着られたことがあるのだが、いい迷惑である。

私こそその問題には無関係だからだ。呆れるにもほどがある。



 最近ではこうした交流の一部がネットでも行われるようになった。

上記のような人は、ブログやSNSでも同じことをしている。

そこに目を通すであろう人に、当てつけがましいやり方で

激しい悪口を書き連ねるのである。

 書かれた相手が驚いて「ごめんなさい」などとリプライすると

必ず善人面して「いやだ〜あなたのことじゃないのよ」とほくそ笑む。

この繰り返しで度々噴火しては「あなたのことじゃないのよ」である。

 これが悪化すると自作自演である。自分ではない第三者になりきって

憎むべき誰かを中傷する、あるいは第三者のふりして自分を擁護

または第三者が自らを褒め称えるような演出をする。

ネットではよく見る光景であるが、虚しくはないのだろうか。

他人からどう見えるかを気にするあまりに更に醜くなってはいまいか。



 総じてチキンなのであろうが、鶏さんも大迷惑である。

「あなたのことじゃないのよ」「私が言ったんじゃないのよ」という

形が物語るように、こういう人々の共通点は、全て他人が悪いという

思考パターンである。低い自己評価を他人への怒りに替えて

誤魔化しているわけであるな。



 そこで、あまりにも堂々巡りであったり繰り返す場合には

思い切って結論や解決策を提示したくなる男性脳的な私が顔を出し

「陰でぐちゃぐちゃ言うよりハッキリ本人に言えば?」的なことを提案する。

すると上記のような人々は発狂するわけである。

つまり共感だけが欲しい腐った女性脳なのであって、解決策や

まして自己に非があるような指摘は天敵中の天敵なようだ。

ただただ、何の発展性もない不毛な悪口を聞いてあげるだけなのが

彼女たちの正解なのであった。

やれやれである。